キイコは   を食べた

私の好きなものは「食べること」と「書くこと」でした。

キイコは 鶏の唐揚げ を食べた

 鶏の唐揚げって、料理界のムードメーカーですよね。

 

 ほっかほかの白いご飯と、ラーメンと、パンと。鶏の唐揚げさん。誰とでも仲良くなれるから友達も多くて。時には前に出て率先して食卓を盛り上げてくれるし、時には静かにいてくれる安心感でメインを引き立ててくれるし。私も、あぁなれたらなぁ....。

 

 というポエミーはさておき、鶏の唐揚げの万能さは本当に驚かされます。唐揚げという名前のつく食べ物は他にもあるわけですが自分がやっぱり行き着くのは「鶏の唐揚げ」なんですよ。この前と違い今日は塩唐揚げ。衣薄めカリカリタイプ。揚げたてに勝るものなし、そう思っていました最初は。そういえばあったわ、段ボールいっぱいに送ってもらったすだち。指でつまめる小さな緑色をくしくしっとくし切りに。皮を下にしてキュッと絞る。

 唐揚げはカリカリ派。カリカリ派だからまず1個だけすだちをかけて食べる。食べてすぐ鼻を抜けるはすだちのちょっと苦味のある香り。崖に立った時の後ろから押されるあの強い風のような感動が、頭の中を吹き抜ける。後から追いつく唐揚げの旨みもすだちには決して追い付かない。風のように一瞬で、でも忘れられない。唐揚げがここまで爽やかになるとは?これ唐揚げ無限に食べられるのでは??今日はカリカリとかじゃない、今日は唐揚げにマヨネーズじゃない、今日は唐揚げにすだちなんだ!と言わんばかりに絞っては食べ、絞っては食べる。最後の1個には特別丁寧に、出会えたことに感謝を。

指に残る香りも心地よい。

 

最後に、10月がこんなに忙しくなるとは思いませんでした。